地震大国の日本で生きるために知っておくべきことは?

日本は地震大国として世界的に知られています。
これまで非常に大きな被害を何度も受けており、そのたびに何度も復興を目指して立ち上がってきました。
この底力には目を見張るものがありますが、手放しで称えられないことも事実です。
これだけ被害に遭っているなら、もっと効果的な対策を行うべきだという意見もあるからです。

地震の的中率は決して高くない

地震を予知する技術は年々精度を増していますが、それでも的中率は決して高くありません。
長い目で見た場合の将来的な確率はかなり精度が高まっていますが、数時間や数時間というスパンでは実用的とはいえない状況です。
制度面としては補助金などが用意されており、市町村役場に被害者が殺到する光景もよく報道されています。
ただし制度自体は有名ではなく、被災者になってから初めて調べる人も珍しくありません。
また、知識不足が原因で二次災害に遭ってしまう人も多く見受けられます。
たとえば震災に関係する火災の多くは、地震発生の直後に起こるわけではありません。
ひと段落ついて電力が復旧した場合に生じるものがほとんどです。

揺れを感知して外に逃げるときはブレーカーを落としておく

揺れを感知して外に逃げるときはブレーカーを落としておくのが鉄則です。
もちろん倒壊の危険があるので、そちらのリスクが高いと感じたら諦めるしかありません。
しかし少しでも余裕があるなら、しっかり安全を確保したうえで切っておくことが望ましいです。
揺れによって暖房器具などが倒れても、停電になっていれば火災が起こることは避けられます。
しかし、その状態で電力が復旧すると、これらが作動して火災が起こってしまうというわけです。
布団やカーテンに火が移って燃え広がっていくケースは珍しくありません。
火事になると、自分の家だけでなく近隣の住宅にも多大な損害をもたらすことになるでしょう。
たとえ安全な生活を取り戻したとしても、賠償責任によって経済的に非常に苦しい状況に追い込まれかねません。
ブレーカーを切ったほうが良いと知っていれば避けられた事態です。

防災グッズを日頃から十分に用意しておく

この他にも、知っていれば被害を軽くできるノウハウはたくさんあります。
つまり、国民一人ひとりの意識の持ち方が重要なポイントになるのです。
まず、防災グッズを日頃から十分に用意しておきましょう。
特に食べ物と水が大切なので、少なくとも家族が3日ほど暮らせる分量を準備しておく必要があります。
そう言われると、腐らせてしまいそうで勿体ないと反論する人もいます。
非常食は消費期限が一般の食料よりも長く設定されています。
数年ぐらいは大丈夫なものも珍しくありません。
しかし実はそれが大きな落とし穴であり、震災が起こったときは何年も経っており食べられないことも多いです。
消費期限の長さが油断を生んでしまうことが大きな原因となっています。
用意しただけで安心してしまい、それ以降は放置してしまうケースがよく見られます。
このリスクを最小限に抑えるには定期的にチェックすることが理想です。

有効なローリングストックという方法

しかし、最初のうちは実施できても、1年も経つと気が緩みがちになってしまいます。
その対策として有効なのはローリングストックという方法です。
この方法では非常食を普段の料理にも利用していきます。
そして使った分だけ補充していくことが基本です。
これを繰り返している限り、ストックされている非常食の量は変わりません。
しかも、消費期限まで余裕があるものばかり揃った状態になります。
廃棄することにもならないので非常に経済的です。
このように理に適った方法なので、防災対策のマニュアルなどで紹介されることもよくあります。
しかし、それを知っても積極的に実践しようとする人は多くありません。

非常食はおいしくないという認識

その背景にあるのは、非常食はおいしくないという認識です。
被災時という特殊な状況だから食べるのであり、それ以外のタイミングでは食べたくないという人が見受けられます。
また、被災地での不便な食生活をイメージするので嫌だという人もいるでしょう。
そのような人たちは現代の非常食に対して誤解しています。
たしかに昔ながらの味気ないものもありますが、普段の食品と遜色のないレベルのものも増えてきました。
非常食であることを明記しなければ、区別がつかない商品もたくさんあります。
そのようなものを選んでストックすれば、上記の方法を実践しても不満を覚えることはないでしょう。

被災地で確保が難しいものを優先的に準備しておく

また、被災地で確保が難しいものを優先的に準備しておくことも大切です。
たとえば、医療品や生理用品はすぐに売り切れてしまうので注意してください。
トラックなどの車両が通れないと、店舗に補充されなくて何日も手に入らないことがあります。
買い占めようとする心理が働きやすいことも、その事態に拍車をかけています。
電気が復旧するまでは電池のニーズが高くなるので、モバイルバッテリーも含めて十分に用意しておくこと重要です。
仮設のトイレが設置されるまで時間がかかるケースに備えて、携帯型のトイレも購入しておいたほうが良いでしょう。